人々の叫びを聞きながら、 私は空へ、飛びました。 それはそれは小さい頃の夢。 お父さんと一緒にいつか空を飛ぶって、 そんな事、行ってた気がする。 Last week-7 そして終わりの時- ――――大好きなあなたが居れば、もう何も要らない。 ――――けど、本当にそう想う? ――――きっとそれは、今分かる。 ――――世界が終わる、その時に。 「おめでとう。」 何回も呟いたその言葉が、 一つでもあなたに届くと信じ、 轟く風に乗せてゆけ、 想いは空へ、 私も宇宙へ。 絶えぬ願いを抱きながら。 そして、今この時どこかで同じように あなたが今、私を想ってくれていますように。 私を想っているように。

Dear 秕奈 秕奈、多紀君とは会えましたか? きっと会えたんでしょうね、良かったね。 幸せでしたか? 秕奈が幸せであることが、親である私達にとって 一番幸せなんですよ。 少し嫌ないい方になってしまうけれど、 地球は最後まで綺麗でしたよ。 蒼くて・・・。 蒼くて、これからもっと私達が汚していく、その前に、 地球は綺麗なままで、その姿のまま消えて、良かったのかもしれません。 今、スペースセンターで生活していますが、 とても過ごしやすく、とても皆、優しいです。 ただ、英語以外のフランス語とか、お母さん分からなくて 大変です。 正人さんに、助けて貰ってばっかり。 そして、秕奈が今ここに居ないのがとても寂しいです。 秕奈、幸せですか? お母さんは、幸せですよ。 心配しないでね。 From お母さん。 「何を書いているんだ?」 「秕奈に、お手紙を書いていたんですよ。」 「そうか、私にも一言書かせてくれ。」 「ええ、もちろん。秕奈も喜ぶわ。」

――――あなたは幸せですか? ――――あなたに幸せな明日はありますか? ――――あなたに大切な人は居ますか? ――――あなたに、未来はありますか? あ な た に 光 は あ り ま す か ?  あ な た は 空 に は ば た け ま す か ?  あとがき